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【書評】ITビジネスの原理 


本書はnanapiのけんすうさんや、批評家の宇野常寛さんなどネット業界の著名人が相次いで推薦されており、
大変注目度の高い一冊です。


著者の尾原さんはGoogle、マッキンゼー、リクルートと10社以上渡り歩き現在は楽天の執行役員をされている方で、その豊富な経験から独自の視点でWebビジネスの構造・変遷及び日本のWeb業界に関する強みや将来性など
考察されています。

宇野常寛さんのPLANETS Vol.8でも対談されてたんですね。


読み終えてみて一言にすると、目からうろことは、まさにこのこと!


今までWebサービス・業界について、そこそこ勉強していた気でいましたが、
いかに上滑りの理解しかできていなかったのか思い知りました。
Web業界・Webマーケティングの関係者には必須の教本ではないでしょうか。 



Webビジネス収益の仕組み


本書では、Webサービスにおける収益構造について、その変遷と多様性について詳しく書かれています。
テーマのポイントとしては、

・Webによってビジネスの構造はどのように変わったのか

・Googleのビジネス構造・破壊力

・課金システムの弱点 etc

などなど、他にも多くのWebビジネス構造について具体例を元にして書かれています。

個人的にはGoogleのビジネス構造について衝撃を受けました。
著者がGoogle出身ということもあり、収益の仕組みからネットにおける優位性についても詳しく
書かれています。


 

Googleのサービス構造と社是の真意


「点在する情報を一か所に集める」という作業は、インターネットがひじょうに得意とするところでもあります。これがインターネット上のビジネスでは基本的なスタイルのひとつになっています。


世界中に散在しているユーザを一か所に集めて、そのユーザを金を出しても欲しいと思っている企業や人と結びつける、マッチングするのが、インターネットのビジネスなのです 


上記から、世界中の情報を整理するというGoogleの社是が持つ真意が読み取れます。
本書ではGoogleマップを例に具体的な収益の仕組みが書かれており、Appleのプラットフォーム上における
Googleサービスの収益構造についても赤裸々に書かれています。
(iOS、Androidのプラットフォーム戦争の争点は正にここにあります)

また、収益だけでなく、サービス展開によるブランディングについての記載も本書の見どころです。


何のヒントや手がかりもなく、ブランド名などを思い浮かべることを純粋想起といいますが、
この純粋想起を取ってしまうのが最強なんです。まず頭に思い浮かんだ場所に行く。
だから純粋想起を取ったサイトに人は集まるのです

Google も、この純粋想起を取りました。ウェブ検索といえば「 Google 検索」、地図なら
 「 Google   Maps」、メールサービスなら「 Gmail」、動画なら「 YouTube」と、
ほとんどの分野で
Google は純粋想起を獲得しました。だから人が集まっているのです。


 

Webサービスにおける日本の優位性



Webサービスの構造について理解ができたところで、日本におけるWebサービスの特異性、優位性に関する
記載もなされています。


日本というハイコンテクストな国は、こうした言葉ではない部分を楽しむ、隙間を楽しめる
という文化がある。そのために、その部分が過剰に消費されるというわけです。
「LINE」において常に新しいスタンプが消費されているのはいい例です。
コミュニケーション消費では常に人とは違う新しい刺激を求める、つまり前と違うことで
人を喜ばせたいという原理があるからです。

 アメリカという移民国家、多民族、他宗教国家の中では、共通基盤が作りにくい。
 いちいち説明しなければいけない。つまりローコンテクストにならざるを得ないのです。

・ インターネットというのは、ハイコンテクストなものとハイコンテクストなものをダイレクトに
結びつけることができるものだと考えています。本来そういう性格を持っていたものなのだけれど
それは不幸なことに、ロ
ーコンテクストの国、アメリカで生まれてしまった



そもそも、Webサービスの利便性とは「ハイコンテクスト」いわゆる説明しなくても伝わる
直感的なコミュニケーション、
以心伝心の役割を促進させることであるという理論で、
その中において日本の文化は適合性が高いのではないか?という見解です。
その意味において今後のLINEの動向というものは日本のWebサービスの将来を占うものなのかもしれません。


 


厚さとしては、ボリュームが多い本では無いのですが、中身は凝縮されており
過去/未来、海外/国内と縦から横まで幅広く書かれているのも大変印象に残りました。
Web関係者のみならず、今後の日本企業における将来についても
予感させる内容となってますので、ビジネスパーソンにお薦めの一冊です。 





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